「バレットジャーナル」という言葉を聞いたことはあるけれど、”おしゃれな手帳術でしょ?””絵が描けないから自分には無理”なんて、思っている方も多いのではないでしょうか。
SNSで検索すれば、シールやマステ、素敵なイラストで彩られた美しい手帳の画像がたくさん出てきますが、バレットジャーナルの基本は実はとってもシンプル。
特別な技術や多くの道具がなくても始められるノート術です。予定管理、やること、メモ、アイデアなど、すべてを一冊にまとめられるのが大きな特徴です。
バレットジャーナルの基本の考え方から、具体的な始め方、そして無理なく続けるコツまでをまとめました。これから始めてみたい初心者の方、過去に挫折してしまった方の始めるきっかけになれば嬉しいです。
はじめに:バレットジャーナルとは
バレットジャーナルは、アメリカのプロダクトデザイナーであるRyder Carrol(ライダー・キャロル)氏が発案したノート術。名前の由来は、書き込むときに使う「・」などの記号(英語で bullet point)から来ています。記号を使って箇条書きで予定やタスクを管理するノート術なのです。
考え方の中心にあるのはラピッドロギング = 素早くメモすること。思いついたことをそのまま素早く、箇条書きで書き留めていくスタイルです。頭の中に浮かんだタスクやアイデア、決まった予定を、その都度シンプルな記号をつけて書いていきます。
「・はタスク、○は予定、ーはメモ」など、自分なりの記号(キー)を決めておくと、後から見返したときに内容がひと目でわかります。この記号のルールは絶対的な決まりはなく、自分が使いやすいようにアレンジしてOKです。
箇条書きだけであれば、付箋やメモ帳でもいいかもしれませんが、その書いた付箋がどこかに紛れてしまって探し回るという経験をしたことはありませんか?また、内容によってノートを分けると、手元にそのノートがなくて書きそびれてしまい、そのまま忘れてしまうこともあります。
バレットジャーナルでは、予定やタスク、アイデア、メモなど全てを一冊のノートにまとめられるシステム。どこに何を書いたかを整理することで、情報が散らばることを防ぐノート術でもあります。
自分の過去、現在、未来を記し、全てをひとつで整理することができます。
こんな人におすすめ
・いつも頭の中がごちゃごちゃしている
・やりたいことはあるのにあっという間に時間が過ぎている
・自分の大切なことに集中したい
・暮らしを整えたい
・書くのが好き
バレットジャーナルの魅力
書くことで、気持ちが整う
バレットジャーナルは、ただ予定を埋めるための手帳ではありません。ペンを持ってノートに向かうことで、「今やることは?」「今日は何をしたい?」「今、何が気になっている?」と、自分に問いかける時間が自然と生まれます。
頭の中でごちゃごちゃしている思考も、紙に書くことで整理されていきます。頭に浮かぶことをひとつずつ外に出していくと、「意外とやることは少なかった」「これ、今はやらなくてもいいかも」といった気づきが生まれることもあります。
なんでも書いていい、という自由さ
予定だけでなく、
- ふと思いついたアイデア
- その日の出来事
- 感じたことや気持ち
どんな内容でもOKなのが、バレットジャーナルの魅力です。「これは書いていいのかな?」と迷う必要はありません。枠のないノートに書くからこそ自由に、なんでも、思いついたことを書き留めておけます。
完璧じゃなくていいから続けやすい
バレットジャーナルの基本は箇条書き。きれいなデザインやイラストは必須ではありません。
字が雑でも、ページが空いてしまっても大丈夫。「続けられない=失敗」ではなく、いつでも戻ってこられる場所であることが大切です。バレットジャーナルは「きれいに残す」ノートというより、「暮らしに寄り添う」ノートだと考えると気が楽になります。
いつでも再開できる
一般的な手帳にはあらかじめ日付があるので、書けない日があると空白が目立ってしまうことも。
「今日も書けなかった」が積み重なって、手帳を開くこと自体が億劫になってしまう経験はありませんか。バレットジャーナルは、あらかじめ日付が書かれていないから、書けない日があっても間を空けることなく続きから書けばOK。空白が目立ちづらいので、再開のハードルがグッと下がります。
始める前に知っておきたいこと
必要なのは、ノートとペンだけ
バレットジャーナルを始めるのに必要なのは、
- ノート
- ペン
この2つだけです。ペンも何色も揃えなくてOK。黒など基本の1本のみで始められます。
ノートも最初は家にあるもので十分。「続けられそう」と感じてから、お気に入りの一冊を探しても遅くありません。
といっても、どんなノートがいいの?せっかくなら新しくノートを用意したい!という方は、おすすめのノートについての記事も参考にしてみてください。

「おしゃれにしなきゃ」は思い込み
SNSで見かけるバレットジャーナルは、色使いがきれいでイラストも上手なものが多いですよね。でも、それはあくまで自由に楽しむ一例です。
バレットジャーナルの基本は、とてもシンプルな仕組み。「見せるため」ではなく「自分が使いやすいかどうか」を一番に考えましょう。自分が見返しやすいこと、書きやすいこと。それが何より大切です。
基本の始め方:5分でできるシンプルな構成
基本的な構成は以下の5つ。一気に全部作るわけではなく、必要に応じて順に作っていきましょう。
- インデックス(Index/目次)
- フューチャーログ(Future Log/未来の予定)
- マンスリーログ(Monthly Log/月間計画)
- デイリーログ(Daily Log/日々の記録)
- コレクション(Collection/テーマごとのまとめ)
マンスリーログとデイリーログの間に、1週間の予定やタスクをまとめるウィークリーログを作る人も多いです。ご自身の生活スタイルに合わせて、アレンジしてみてください。
1. インデックス(Index/目次)

ノートの最初の数ページを、目次として空けておきます。書いた情報に素早くアクセスできるように、ページ番号と内容を書いていきます。
そのため、各ページにページ番号を振っていきましょう。あらかじめページ番号が印刷されたノートを使うのも便利です。
2. フューチャーログ(Future Log/未来の予定)

数か月〜1年先の予定や、やりたいことを書いておくページです。
見開きで、横に2本線を引くと6つの枠ができます。それぞれの枠に1ヶ月ごとの予定を書くのが基本の形。
誕生日やイベント、その月にやっておきたいことなど、おおまかな予定を書きます。
3. マンスリーログ(Monthly Log/月間計画)

日付と曜日を縦に書き、予定などを書いていくのが一番シンプルな形。お好みでカレンダーのように枠を書いてもOKです。
4. デイリーログ(Daily Log/日々の記録)

その日ごとに、予定・やること・思いついたアイデア・メモをどんどん箇条書きで書いていきます。1行で終わる日があっても、数ページ使っても大丈夫。空白の日があっても気にしない。
デイリーログは、一気に書くのではなく、その日ごとに作っていきます。
5. コレクション(Collection/テーマごとのまとめ)
慣れてきたら、読みたい本のリストや買い物リスト、やりたいことリストなど、テーマごとにまとめるページも作ってみましょう。マンスリーログやデイリーログに散らばったメモを、あとから一箇所に集めるイメージです。作ったページはインデックスに書き足しておくと、必要なときにすぐ探せます。
バレットジャーナルの運用
バレットジャーナルの基本構成を解説しましたが、じゃあ実際どのように書いていくのか。そして、書いた情報をどのように整理し、未来に繋げていくのかを見ていきます。
記号を使って情報を整理
バレットジャーナルに書き込む時に使用する記号は、「キー(key)」と呼ばれています。
最初にキーを書き、続けて内容を書き込みます。キーによって一目で書かれていることの種類を判断できるようにします。
公式サイトで、キーの例は紹介されていますが、自分のわかりやすいようにアレンジしてもOK。自分なりのルールを決めたら、付箋などに書いて貼っておくといいですね。
タスクは、完了したら「・」の上に重ねて「×」を書くことで、進捗状況が把握できます。

一気に作らず、順に書く
バレットジャーナルは基本的にノートの前から順に書いていきます。数ヶ月分のページを一気に作成するのではなく、そのときに必要な分を作成していくのです。
①始めの数ページをインデックス用に開けておく
②フューチャーログを作る
③今月のマンスリーログを作る
④今日のデイリーログを書く
※朝、その日の予定ややることを書き出し、思いついたときにタスクやメモを書き足す。
⑤次の日に、その日のデイリーログを書く
(1ヶ月繰り返す)
⑥翌月が始まるときに次の月のマンスリーログを作る
これを繰り返しながら、徐々にノートを埋めていきます。
例えば、途中で、読みたい本をリストにまとめておきたい!と思ったら、今使っている次のページに「読みたい本リスト」を作成します。そして、そのページ数をインデックスページに記録しておきます。
インデックスに記録することで、ノートの途中にある情報にもアクセスしやすくなります。
基本的にはこのような考え方ですが、リストページをノートの後ろから作成していくことも可能です。まずは基本の通りにやってみて、自分のわかりやすいようにアレンジを加えていってみてくださいね。
振り返りとマイグレーション
週末や月末などに、「できたこと」「やらなかったこと」を振り返りましょう。振り返りもバレットジャーナルの重要な要素。
やらなかったタスクについては、
- 本当にやる必要ある?
- やるなら、いつ?
- 他の方法(人に任せる/タスクを分割するなど)はある?
などを考えてみます。
まだ必要だと感じたタスクは、やるタイミングの箇所に書き写します。タイミングが決まっていないものや、もっと先でいいと思ったもの(まだ書くページが用意されていない)は、フューチャーログに移しておきましょう。この「書き写して整理する」作業は、バレットジャーナルでは「マイグレーション(移行)」と呼ばれています。
定期的に振り返る時間を持つことは、自分を知ることにもつながります。
振り返りは、自分を責めるためのものではなく、自分をよりよく理解するためのもの。この時間を通して、本当に大事にしたいことが少しずつ見えてきます。
今使っている手帳に取り入れる方法も
ここまで紹介した基本の構成は、インデックスやマンスリーログなど、ノートに自分で罫線を引いて作っていくスタイルです。そこまで凝ったレイアウトを書く必要はないとは言え、「忙しすぎて準備ができない」「毎回線を引くのが面倒」「枠がないから先々の予定が書けない」ということも少なくありません。
そんなときは、無理に真っ白なノートから始める必要はありません。今使っている市販の手帳やスケジュール帳に、バレットジャーナルの「書き方」だけを取り入れる方法もあります。
- デイリーページに、キーをつけて箇条書きにする
- 予定は市販のマンスリー手帳を使い、デイリーログだけノートに書く
- 手帳の後ろのメモページに必要なときだけタスクを箇条書きで管理する
- 予定はスマホのカレンダーで管理し、タスクやメモだけノートに書く
全てを自由に書けることや、必要なものだけ詰め込めるのが、バレットジャーナルのよいところではありますが、枠がないことで逆に書きづらいことも。市販の手帳との併用や、考え方だけ取り入れてみるのもいいのではないかと思います。
挫折しないための続け方のコツ
手帳やノートが続かない、というのはよく聞くお悩み。初めから全て完璧にしようと思わず、できることから、少しずつ生活に溶け込ませていけばいいのではないでしょうか。続けるのはやる気や意志の問題ではなく、ゆるく続けられる仕組み作りが鍵になります。
書くタイミングを決める
朝、仕事を始める前にノートを開く。夜、夕飯が終わった後の5分だけ。今の生活に少しだけ書く時間を取り入れてみましょう。
すぐに書ける場所に置いておく
リビングのテーブルの上、PCの前など、すぐに手に取れる位置にノートを置いておきましょう。ペンも一緒にしておくといいですね。書くまでのステップを少なくするのがコツ。
毎日書けなくてもOK
書けない日があっても気にしない。続きから書けば大丈夫。書けない日が目立たないのもバレットジャーナルのいいところの一つ。「今日は書けなかった」とだけ書くのもいいかもしれません。書けないことも、忙しかった日の記録と思って気楽に。
完璧を目指さない
最初から理想を高くしすぎると、続きません。きれいに、見栄え良く書く必要はないのです。自分がわかることが大切。1行だけでもOK。まずは書いてみましょう。
まとめ:バレットジャーナルは生活によりそうノート術
基本は、とってもシンプルで、すぐにでも始められるノート術。
シンプルだからこそ、いろいろな工夫もできる。
SNSなどからバレットジャーナルを知った方は、イラストやシールなどで可愛くデコレーションする手帳術だと思っていた方もいらっしゃるかもしれません。でも、基本はとってもシンプルな生活に寄り添うノート術なんです。
もちろん、可愛くデコレーションすることでページを開くのが楽しくなり、続けられるということもあるし、イラストを描くことが自己表現になることもあります。
自分が楽しく、無理なく続けられる方法を見つけてくださいね。
▽もっとバレットジャーナルのことを詳しく知りたいという方は、考案者のライダー・キャロル氏の公式ガイドブックがおすすめ。
▽実際の運用方法などを知りたい方には、Marieさんの本もどうぞ。
▼私の実際の使い方例はこちらで紹介しています。





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